今回は、郊外にご両親より実家を受け継いで、利用していない空き家をお持ちのA様にご相談頂いた事例を紹介いたします。
高齢者向けシェアハウスに活用した事例です。
また、当社では下記のような記事も整理していますので、シェアハウスへの活用にご興味をお持ちの方は、こちらも参考になればと思います。
参考シェアハウスを始める際に空き家活用するメリット!事例から考える実施のポイントと注意点
Contents
ご相談者様のお悩み内容
ご相談いただいた際、A様ご家族は下記のようなことに悩んでいました。
- 郊外立地のために借り手がつかない
- 土地も住宅も価値がつかず売れない
- 設備が古くリフォームしなければならない
ご相談の内容
ご両親から受け継いだ空き家に関するご相談です。
ご両親が亡くなられてからすでに12年。最初は貸家として賃貸に出していたものの、立地が悪く老朽化した空き家に借り手がつかず、運用方法にお悩みのご様子でした。
ご相談者様によると、一度不動産業者に売却の検討を打診したところ「都市部から距離があり、建物も古い」と指摘され、希望する金額が付かなかったとのことです。
ご相談者様の希望は?
ご相談者様は「基本的には賃貸として運用したい」とお考えでした。
一度は売却を検討したものの、やはりご両親から受け継いだ資産を手放したくない。賃貸物件として収益を受けつつ、必要としている人に使って欲しいとの思いです。
ただし、ご相談者様は将来的には家賃収入で暮らしたいとの構想を練られており、できれば「高収益+低リスク」な運用を検討したいとのこと。
弊社としても、ご相談者様のニーズに応えるべく、空き家の調査・検討に入りました。
空き家の現状は?
外壁塗装が剥げ落ちており、全体的に老朽化が目立つ物件でした。
賃貸物件として提供していた背景もあり、除草やゴミ処理等の手入れはされているものの、
- 外壁塗装が剥げており古びた印象
- 瓦の割れや欠落が目立つ
- 和式トイレにステンレス風呂など設備の古さが目立つ
- 階段が急・踏み台面積も狭い
などなど、そのままではどうしても「古さ」が前に出てきてしまい、賃貸物件としての魅力は低減。あまり良いとは言えない状況です。
立地環境は?
都市部からおよそ30kmは離れており、(地図上で見る限り)通常の賃貸物件としてはやや難のある立地です。
ただし、弊社スタッフが現地まで訪問したところ、
- 近隣にスーパーや医療機関等の設備は整っている
- バスなど、電車以外の交通網は整備されている
- 騒音などは少なく、閑静な立地
上記のように見るべきところもある物件。敷地面積も広く余裕があるため、老朽家屋がいかにも勿体ない印象でした。
解決に至るまでの状況/解決方法
ご相談者様が考えていた「戸建て住宅の賃貸運用」の予定を変更し、シェアハウスとして活用することで話がまとまりました。
ご相談者様は当初「戸建て住宅をリフォームして、賃貸物件として貸し出す」構想をお持ちでしたが、
- 戸建て賃貸ではリフォーム費用の回収に年月がかかる
- 借り手が付かないと1円の家賃収入も得られず損をしてしまう
- 郊外立地であり、通常の借り手を見つけるには困難が伴う
上記の点を中心に説明を行い、戸建て住宅としての運用では、ご相談者様の希望する条件(高収益+低リスク)を満たせないことを解説。地域的な要素を考慮した上で、「シェアハウス」に可能性があることをご提案致しました。
ターゲットを「高齢者」に
不動産に詳しい方はお気づきかもしれませんが、シェアハウスも多くが「都市部」にあるため、通常は郊外立地に不利な運用方法です。
ただし、今回はターゲットを郊外ニーズの強い「高齢者」に絞り込むことで、立地面での不利を解消。高齢者向けの設備を整えることで、入居率を高める工夫を行いました。
設備面を徹底
特に高齢者の入居を想定する場合、設備面は工夫が必要です。
入居者は体力の低下等何らかのハンディを抱えていることが多く、少しでも「住みにくい」と感じさせてしまっては、長期的な入居は見込めません。
施工にあたってはご相談者様と協議の上で、
- 急だった階段の改善
…段差を緩斜化して、踊り場の設置 - 設備の一新
…浅く溺れにくい浴室・滑りにくい素材の床やタイル - バリアフリー構造
…引き戸を設置し、車椅子でも入れるトイレ - 独居問題の解消
…リビングをコミュニティスペース化 - 駐車場を取り壊し菜園に
…広い敷地を活かして菜園化
などなど、入居者の快適性を配慮したリフォームを行うことでまとまりました。
ご相談者様の声
担当コンサルタントの方に「高齢者向けシェアハウス」と提案された時は、正直頭の中で想定しておらず驚きました。
当時はシェアハウスが今ほど注目されておらず、自分自身「よくわからない」といった状況。ですが、大希企画さんの方から詳しい解説と見通しを伺えたので、頭の中で「うまく行きそうだ!」と納得できました。
大希企画さんは、特にリフォーム内容に非常に詳しい業者さんです。よくある手すりや段差解消の他に、「転倒防止素材の床」など、積極的な提案が期待できます。
また、私の空き家物件の課題であった「階段の傾斜」や「古い設備」などの問題も都度指摘。どのように改修すれば成功するかまで、同じ視点に立ち、わかりやすく教えてもらえました。
担当者の一言
今回の事例は「高齢者向けシェアハウス」です。
シェアハウスとしては施工例が少なく専門的な知識が必要になるため、ご相談者様が弊社に相談されたことで、はじめて実現できたものと解しております。
また、今回のようにご相談者様の想定外の提案を行う場合、ご提案内容の説明はもちろん、成功する根拠となる部分の解説が欠かせません。
ご相談者様が「うまく行きそうだ!」とイメージを浮かべることができなければ、どのような魅力な提案も実を結ぶことがないからです。
本当に良いリフォーム業者とは、こうしたご相談者様への配慮も含めて、最良と思われるご提案を行う業者です。
大希企画は、フットワークを活かした高い情報収集能力を以って、お客様1人ひとりに理想的な活用方法を模索することをお約束致します。
ぜひ一度お問い合わせいただければと思います。