文京区は人口・世帯の増加が目覚ましく、多くの住宅需要が期待できる地域です。
空き家の活用事例も多く、制度も充実を見せているため、「使っていない空き家を活用したい!」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
今回は文京区の住宅・人口統計情報や、各種支援制度をご紹介しようと思います。
Contents
文京区の政策の基本方針
文京区が発行する「文京区都市マスタープラン」によると、文京区は住宅について良質な住宅ストックの形成やより暮らしやすく快適なまちづくりを目標に定めています。
具体的な施策としては、
- 耐震性・防災性の向上・省エネルギー化
- 子育て世帯や高齢者・障害者などにニーズ対応
- 木密地域の不燃化・耐震促進
などを取りあげ、都市環境の整備を目標にしています。
また、文京区は空き家活用や管理不全な空き家等に対する、助成・支援制度も設けています。
空き家の管理や活用にお悩みのオーナー様にサポートを行うことで、適正な維持管理・活用を促している区です。
文京区の空き家の現況
平成25年に実施された住宅・土地統計調査によると、文京区の住宅数は合計128,940戸です。
このうち入居世帯のない住宅数は12,950戸。
内訳を詳しく見ると、多くが賃貸用住宅として活用されていることがわかります。
参考資料2 文京区空家等対策計画(たたき台)
巻末資料の利用用途別の空き家の内訳より
人口・世帯数は増加傾向
文京区も東京都の他の区同様に、人口・世帯数は順調な伸びを見せている地域です。
区の調査によると、平成30年4月1日時点の文京区内の人口は217,419名、世帯数は118,654世帯。
この数値は平成10年頃を境に順調にその数を増やしており、ここ20年間で人口は約5万2000名、世帯数はおよそ3万8000世帯ほど増加しています。
住宅戸数の伸びが著しい文京区
住宅戸数が伸びを見せている点も、文京区の特徴です。
平成20年時点の文京区の住宅合計数は、総住宅数が113,410戸、入居世帯のない住宅数が11,580戸。
平成25年時点の同調査と比べると、ここ5年間で住宅数が大きな伸びを見せている様子がわかります。
参考平成25年 住宅・土地統計調査
「居住世帯の有無(8区分)別住宅数及び住宅以外で人が居住する建物数―市区町村 」から引用。平成20年のものも同様のものを使用。
空き家の「その他の住宅」は減少傾向
文京区は、実質的な空き家である「その他の住宅」が減少傾向にあるエリアです。
平成20年の調査時点では、統計情報上の「その他の住宅」は4,360戸もあったのに対して、平成25年時点の調査では「その他の住宅」は2,530戸に減少。その数・割合を大きく下げました。
また、空き家率は10%台で推移しており、全国的な平均空き家率の13.5%を大きく下回る結果になっています。
文京区の具体的な空き家対策
それでは、文京区の具体的な空き家支援政策を見て行きましょう。
改修に関する政策
文京区の物件が対象となる、空き家の改修に関する支援事業や補助金政策です。
不燃化特区
東京都の「木密地域不燃化特区10年プロジェクト」に則り、文京区で実施されている各種支援・助成制度です。
文京区内の対象エリアに存在する建築物のうち、条件を満たすものに対して、
- 不燃化建替え促進助成
…不燃化建替えを行う老却建築物の除却、設計費及び管理費の一部を助成する制度。耐用年数(22年)の3分の2を経過している木造建築物が対象となります。 - 老朽建築物の除却支援
…老朽建築物の除却に対して助成を行う制度。昭和56年以前に建築された木造建築物が対象となります。
上記の様な支援制度を実施。
更に専門家派遣や相談窓口を設けることで、対象エリア内に物件をお持ちのオーナー様に対して働きかけています。
解体に関する政策
文京区の物件が対象となる、空き家の解体に関する支援事業や補助金政策です。
空家等対策事業
管理不全な空き家の除却を促進する目的で作られた助成金制度です。
文京区が対象となる空き家の除却工事に助成金を支給する代わりに、区に跡地を10年間ほど無償貸与しなくてはなりません。
- 対象工事は?
→管理不全のため危険な状態になっている空き家の除却工事 - どんな住宅が対象?
→区が定める「管理不全な空き家等」に該当し、区から事業対象の認定を受けたもの - 助成金の額は?
→除却に要した費用(上限200万円)
(全ての管理不全な空き家が、「事業認定」を受けられるワケではありません)
参考空家等対策事業
その他空き家対策に対する政策
文京区の物件が対象となるその他の空き家対策に関する支援事業や補助金政策には下記のようなものがあります。
文京すまいるプロジェクト
文京すまいるプロジェクトは、住宅確保に配慮の求められる人たち(高齢者、障害者、ひとり親)の「入居を拒まない賃貸住宅」を区に登録・入居付することで、区が「毎月の謝礼金」を支払う制度です。
- 制度利用するには?
→区に該当物件を登録する - どんな住宅が対象?
→区が指定する配慮者の「入居を拒まない住宅」 - 助成金の額は?
→1世帯につき1万円/月の謝礼金 さらに設備等により1戸につき1万円/月が加算
空家等相談事業
文京区内の空き家の管理・活用を巡る相談サービスです。
空き家オーナー向けに無料で相談できますが、1回1時間まで時間に制限があるところが難点でしょうか。
空き家の活用相談は、不動産活用のプロである弊社も随時承っております。相談時間や日時も柔軟に対応致しますので、お気軽にご相談下さい。
まとめ
文京区は空き家の活用が活発に進んでおり、実質的な空き家率が低いエリアです。また、人口及び世帯増加が顕著な点から、空き家活用や需要増が見込める区でもあります。
支援制度については他の区と同様に様々なものが展開されているものの、オーナー様に対して毎月の謝礼金を支払う「文京すまいるプロジェクト」は目を引く存在です。
文京区の空き家活用についてお悩みのオーナー様は、是非弊社までご相談下さい。オーナー様の視点に立ちご意向を伺うことで、お持ちの物件の性質に沿ったご提案を致します。