相続した区分マンションを持て余してしまう方が増えています。
マンションは戸建てと違い解体工事や除却工事が難しく、空き家となったからと言っても持ち主の思い通りの活用ができない場合が多くあります。
しかし活用方法のアイデアは色々ありますので、まだ諦めないでください!
最近はマンションなどのスペースに向いた「レンタルスペース」や「民泊ビジネス」など、新たな活用方法も続々登場しており注目を集めています。
もちろんマンション規約によっては制限を受けることもあるかと思いますが、活用のアイデア次第では新たなビジネスチャンスと出会えるかもしれません。
今回は空き家となっている区分マンションを「レンタルスペース」や「民泊ビジネス」に活用する際のポイントを整理しました。
Contents
マンション活用にピッタリ!レンタルスペースの魅力
レンタルスペースとは、ミーティングやセミナー・パーティーなど、開催場所を求めている団体に貸し出すサービスです。
通常の不動産物件と違い1時間単位で貸し出すため、人気の立地にあれば大きな収益を挙げられる点が魅力的。
リノベーションでフロアを区切り、複数のスペースとして運用する手もあります。
レンタルスペースのメリットとは
レンタルスペースは一般的に、時間単位での貸し出しを行います。
利益率は非常に高く、1時間/2000円で10時間貸し出せれば2万円。これを月20日で運用した場合を仮定すると、合計収入は40万円にも達します。
無論立地や環境の影響を受けますが、高収益はレンタルスペースの魅力の1つです。
またレンタルスペースの利用者は、物件を「住」ではなく「場所」として見ています。
つまり設備が整っていれば築年数を気にする利用者は少なく、古い空き家マンションでも価値を落とすことはありません。
これは築年数に悩まされる空き家マンションにとって、非常に嬉しいポイントです。
レンタルスペースのデメリットとは
レンタルスペースは築年数の影響を受け難い反面、立地環境の影響を強く受けやすいビジネスです。
集客が見込めないエリアで開業しても、借り手は付かず収入が大きく激減します。料金体系も時間貸しなので、需要がないと負担感・不安定感倍増です。
レンタルスペースを成功に導くには、事前の「市場調査」が欠かせません。
需要傾向と展開方法を誤らなければ、多くの集客が得られます。また時間貸しによる高収益も追い風となり、経営に勢いがつくでしょう。
まずは地域に明るい不動産業者や専門家の協力を得て市場調査を進め、お持ちのマンションの潜在的な価値を見極めることをオススメします。
レンタルスペースの特徴
- 築年数の影響を受けにくい
- 時間貸しによる高収益の可能性
- 事前の市場調査が成功のカギ!
拡大が進むインバウンド事業!民泊ビジネスの魅力
民泊とは、宿泊用に提供しているマンションや戸建て住宅を指しています。
従来は宿泊所と言えばホテルや旅館が中心でした。しかし訪日外国人の増加に伴うインバウンド事業の活性化に伴い、新しいビジネスモデルの民泊が浮上しています。
市場が未成熟なので問題が多い反面、今後の成長が期待されているビジネスです。
民泊ビジネスのメリットとは?
多くの市場が既に成熟期を迎えた日本国内において、民泊ビジネスは数少ない貴重な「成長ビジネス」の1つです。
特に日本は東京オリンピックにおいて約4,000万人の訪日客を目指しており、停滞する経済成長に弾みを付けようと狙っています。現時点で目標に届くか否かは不明ですが、多くの外国人が訪れることは疑いようがありません。
更に世界は総じて、豊かになりつつあります。これまで海外旅行に行けなかった国の人たちも、盛んに足を延ばすようになりました。
当然訪日外国人も増加傾向にあり、彼らのインバウンドに期待した「民泊」は、大注目のビジネスです。
民泊ビジネスのデメリットとは?
民泊ビジネスは成長産業として位置づけられる一方で、様々なトラブルを抱えています。
特に「ヤミ民泊」の問題は深刻です。
無許可・違法状態で営業を続ける彼らは営業モラルが欠けており、2017年には摘発される業者も出てしまいました。
参考大阪市内の「民泊」、大半が“ヤミ”営業だった 700施設に営業停止を指導 産経West
また民泊を営業するには一部の特区(大阪市・千葉市・北九州市など)や業としていない場合を除き、原則として旅館法や住宅宿泊事業法など法律が求める要求をクリアしなくてはなりません。
ただしこれらの法律は必ずしもわかりやすいとは言えず、有り体に言うと複雑です。
開業には現状、民泊の法制度に詳しい不動産会社や専門家のサポートが必要だと言えるでしょう。
民泊ビジネスの特徴
- 日本の数少ない成長産業
- インバウンド増加に伴う安定的収入の期待
- 市場・制度が未成熟なため専門家への相談がオススメ
まとめ
以前は区分マンションの利活用と言えば、賃貸や売却くらいしかありませんでした。
しかし賃貸にせよ売却にせよ、「築年数」の問題は非常に深刻です。相続物件は総じて古く、安く見積もられたり、借り手が付かないことは日常茶飯事のように起きています。
今回ご紹介した「レンタルスペース」や「民泊ビジネス」は、古いマンションが持つ年数問題をクリアする活用方法として、高い注目を集めています。
どちらも運用次第で築年数に捉われず、しかも高収益。民泊は成長産業というポジティブ要因も働き、人気を押し上げています。