地方不動産の相場下落が続く昨今、土地活用や運用面でお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
- 立地条件が悪いのか買い手がつかない
- 資産整理に踏み切れない
- 費用を抑えた投資で収益化したい
このようなご要望に対しては、やはり活用方法の見直しを検討が重要かと考えます。
今回は地方不動産を相場変動テーマに、当社にて扱った土地活用の実例を挙げることで、その可能性をご紹介しようと思います。
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昨今の不動産事情
2017年9月、国土交通省は都道府県地価調査を発表しました。公開された情報をまとめると以下の通りです。
- 3大都市圏は住宅用地が小幅上昇、商業地は5年連続で強い上昇基調。
- 地方は住宅地・商業地の双方が5年連続下落。
- 地方4市では特に商業地が大幅上昇。
東京や大阪などの大都市圏は地価が上がり需要も増えているのですが、地方は人口の多い特定4市を除いて、毎年のように価格相場が下落しています。
(ただし、地方都市のうち主要4市は相場が上昇しており、積極的な土地活用が好まれやすい地域です)
地方不動産のオーナーにとっては苦しい状況
地価相場は色々な事情で変動するものですが、日本の場合は物価インフレなのに地価が下落にあるため、人口の都市集中と地方の過疎化が根本的な要因の1つです。
当然、地方不動産のオーナーの視点では、これは「人口減少により不動産に対する需要が減ると同時に、地価下落の影響で自身の資産が目減りしていく」状況。あまり好ましい事態ではなく、土地を活用して収益化するのが難しい状況だと言えます。
土地活用を取り巻く様々な選択肢
土地活用と言うと、すぐに賃貸や仲介売却ばかり連想してしまいますよね。ですが、現実には他にもたくさんの活用方法があり、
- 管理サービスの利用による現状維持
- リフォームを経て収益物件化
などを選択する方も増えています。大切なのは、どの運用方法が本当に良い選択であるかを、適切に見極めることです。
当社は軽快なフットワークと広範なネットワークを通じて、全国各地の不動産情報を把握。豊富な実績による運用ノウハウを活かして、お客様に最適な運用方法をご提案しています。
大希企画がこのような状況下で、どのように収益化を実現したのか。興味を持っていただけたでしょうか?
次項の実際の取引をベースにしたモデルケースを通じて、その内実をお伝えしようと思います。
ケース1:空室だらけの老朽化物件を高額売却!
1件目は、宮城県仙台市郊外にある賃貸用物件です。物件の現況はかなり老朽化が進んでおり、家賃は安いのに空室の方が多いという有様。有体に言うと、ボロボロの物件です。
また、売主様と最初にコンタクトを交わした時は、(名目所有者である)売主様と親族間の土地活用に対する合意がうまく行っていない状態でのご相談でした。
多様な選択肢を提示・見通しを説明
このようなケースでは、まず土地活用そのものに対するご理解を得なければなりません。
当社は最初予定していた売却という選択にこだわらず、現状維持やリフォームを経た賃貸管理など、様々な選択があることをご家族を交えて説明しました。
売主のお考えがご家族の理解を得られるように、判断の材料を提供する形です。
その結果、売主様との最終的な話し合いで、親族間トラブルを招かない形で当社にお任せいただけることなりました。
エリア特性に合致したニーズを分析。適切な方策をご提案!
当社が最終的に提案した方策は、当社が物件のリフォームと入居付けを行い、収益化した上での売却益を出すという内容です。
と言うのも、当時の仙台市は地価が上昇傾向にあり、入居需要も好調。本来ならば収益が得られるはずの立地です。
当社は現地のエリア特性を通じて入居者ニーズを分析し続けた結果、
- TVインターホンや無料ネット回線など、必要な設備が不足
- 各部屋の間取りが特に需要のある世帯構造と異なっている
- 賃貸ポータルサイト等を利用しておらず、入居者付けアプローチが不十分
入居者が集まらない根本的な原因は、以上の3点にあると分析しました。
希望以上の価格で売却を達成。ご満足いただくことができました!
建物の老朽化が進んでいたので、着工から完成まで気が抜けない状況が続きました。入居ニーズを高めるために必要な設備も多く、間取りも変更せざるを得なかったからです。
また、法律の許す範囲で、入居付け活動の準備作業も続けました。かなりのハードワークであったことは言うまでもありません。
ですが、最終的に完成した物件は、(家賃が大幅に上昇していたにも関わらず)募集開始後わずか数週間で満室。見事に収益化を達成することができました。
当然、良質不動産と化した物件はすぐに買い手が付き、予想以上の売却価額を達成。売主様とそのご家族から、感謝の意を受ける事ができました。
ケース2:両親との思い出残る空き家
2件目は愛知県春日部市の戸建て住宅です。
元々の所有者である両親が亡くなったことを契機に、相続人であるご本人様より当社に連絡がありました。内容は、今後の資産整理の運用を相談したいとのことです。
ヒアリングを通じて真意を把握
最初にコンタクトを行った時、ご本人様は相続した住宅の資産整理そのものに対して、迷いを感じている様子でした。
当社はまず状況やご意向を整理することが大切だと判断し、ご本人様と共に現地へと訪問。内覧を進める合間にご要望をヒアリングしたところ、
- 現住所が遠く自己管理が難しい。
- 両親の思い出が残っており、安易に手放したくはない。
- 空家対策特別法もあり、将来的な負担が心配。
このように、資産整理そのものに対して戸惑いを覚えていることを確認。ご本人様を思い止まらせているご両親との思い出について、時間をかけて話し合いました。
遺品整理と資産整理を一手に引き受ける
その後、ご本人様から連絡をいただき、再度のコンタクトを取ったところ、踏みとどまっていた原因は両親との思い出のテーブルにあることが判明。
テーブルを現在のご自宅に持ち帰ることで、資産整理の話が進展を迎えました。
なお、ご本人様は資産運用についてご自身で下調べをされており、既に売却の意向を固めている様子でしたが、
- 家具や建具などの遺品整理
- 売却価額や相場についてご相談
上記2点で悩みを抱えておられたので、通常の仲介売買はなく、遺品整理を含めて当社で物件買取を行うことを提案。併せて地価相場や立地環境、築年数についてご説明することで、無事成約へと至りました。